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西の空が美しい。海辺のカフカ。豊洲、my love。

1
ららぽーとのトイレからの風景


ミッキー・ロークの、映画「レスラー」を、見に行った。
二回目だ。
パートナーを誘って。
ユナイテット・シネマ・豊洲へ。

この映画の登場人物は、みな軽い、不運に生きている。
ミッキーは、老いたレスラーだ。
配偶者はいないし、一人娘にも愛想をつかされている。
子持ちの場末のストリッパーとは、気持ちが通じ合ってはいるのだが、
不器用なので、コミュニケーションがうまくいかない。
軽い不運と書いたが、ぼくらの背負っているそんな感覚に近い。
ミッキーは、娘と、海辺の廃屋で、ダンスを踊る。
その、白いひんやりとした、寂しい風景は、まるで、アントニオーニの映像のように孤独だ。


見終わって、いつものように夕暮れの風景を眺める。
シアターに隣り合わせて広がる風景だ。
映画の余韻でひんやりとした寂しさをひきずる。
白いこの風景。
一番のみどころは、ステキなトイレからの風景だ。
どうして、東京では、どこのビルもトイレを超、奇麗にしたり、
絶景の見える場所に移し変えたりしはじめたのだろう。
もちろん、いい事ですよ。
引き続き、隣のBreatheでコーヒーをすすりながら再び、風景にゆったりひたる。


3
Breatheで、コーヒーと景色を味あう

豊洲の楽しみは、ぼくにはほとんどが海辺の風景である。
正確には、河と海の混じりあう微妙な場所なので水辺というべきだが。
ぼくにとってここは海辺のカフカ。
それは、春樹氏の小説とはちょっとちがい、
病めるカフカの佇む、寂しいイメージの海辺なのである。
勝手だが、
映画的空想にひたるにはいいところだ。

ここは、I H Iのドックの跡地で、いまは、巨大なショッピング、モールに変わった。
しかし、造船所という出自を残すことにこだわり、水辺に奇麗なモニュメントを残した。
もっと、ナチュラルのほうがぼくは好き。
かっこ良くしない残し方のほうが、かっこよかったじゃないの?

2
I H Iのドッグ跡のモニュメント。


だが、そのぼくの不満をカバーするかのように対岸には、「三丁目の夕日」的風景がある。
セメント会社のあたりの風景だ。
それはぼくを幼児期の記憶に引き戻し、気持ちをやわらげる。
もう長くは、残らない風景だろう。
だから、時間があれば、この風景を愛惜をこめて眺めにゆく。
お台場、豊洲、佃、月島。それぞれ水辺の表情には、個性があって、楽しい。
ぼくは、朝日の登るより、沈む夕日の風景が好き。だから、豊洲。

5
セメント会社あたりの風景

ここで海辺以外、ぼくの出かける場所は、ららぽーと豊洲だ。
映画と、コーヒーを楽しむのだが、
人の少ない月曜の午後など、パイプ、オルガンのショパンの音色に誘われて、
しばし、いい気分にひたることもある。
だけど、一番落ちつくのはやはり海辺だ。
運がよければ、ドッグ跡の船溜まりで、
松本零児がデザインした宇宙船のような遊覧船「ひみこ」に出会える。
これは、少年や、少年の心をもつ人には、こたえられない風景だ。
ぼくも「ひみこ」が好きだ。
そのうち、この「ひみこ」の乗船ルポをやろう。

6
パイプ、オルガンを楽しむ

4
ここで、「ひみこ」に会える

きょうも、歩き過ぎて、すこし疲れた。
いつもの、面影屋で、コーヒー付きカレー(1200円也)を食べ、くつろぐ。
この店は、銀座ウエストと同じ、夕焼け三丁目的な店である。
ユニフォームがいい。
おおきなフリルのついたエプロン姿が古風だ。
そんないでたちを眺める客の顔がやさしい。
おねえさま方の接客も、おだやかでソフトである。


7
面影屋でくつろぐ

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