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赤い鳥、小鳥。童謡の街、目白

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都会の夕陽


都会の「夕焼け」は、故郷をすてた身を、そぞろ抒情に誘いこむ。
薄赤い曼荼羅の空には童謡が、いくつも浮かびあがってくる。
赤い鳥、鈴木三重吉、とPCのキーを入れると、北原白秋、西条八十、と
ぼろぼろっと、懐かしい名がこぼれ落ちる。
西条八十の「カナリヤ」は、童謡にフランス象徴詩の手法をとりいれた、
夢幻のファンタジーを紡いだモダンな童謡だった。

 唄を忘れたカナリヤは
 象牙の船に 銀の櫂
 月夜の海に浮かべれば
 忘れた唄を思い出す


これは、
三重吉の童話童謡誌「赤い鳥」に発表され、新鮮な感覚の童謡に人々は驚いた。
その、三重吉ゆかりの「目白」に出かけた。
三重吉の住んだあたりや、「赤い鳥」編集部のあった森の目白庭園などを散策した。
木々が手を振り踊っている。
まるで森の精がタクトを振っているかのよう。
このあたり、静かな住宅街である。
街を絵本にしたような風景にも出会う。
フシギな着物屋さんがある。


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目白庭園、森だった頃、赤い鳥編集部があった

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赤い鳥社、鈴木三重吉宅跡

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乱舞する木

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着物屋さん


 金襴緞子(きんらんどんす)の帯しめながら
 花嫁御寮(はなよめごりょう)はなぜ泣くのだろ
 ー蕗谷虹児(詞)杉山はせを(曲)ー

「貝の小鳥」というお店は絵本の古本屋さんである。
絵本のような家もある。
ファンタスジック。

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絵本の古本屋、「貝の小鳥」


そういえば、ここは若かりし頃の紀子様と宮様の夢のデートの街だ。
「そこの、志むらにもいらっしゃったの」
和風の喫茶店があった。
ファミリーマートの店員のおねえさまが教えてくれた。

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喫茶「志むら」

ぼくのこころを揺さぶる風景は、丁度、学習院のキャンパスの切れるあたり、
鬼子母神に近い、橋の上から電車を眺める風景だ。
坂をりきみながら、電車がのぼってくる。
夕陽に追われ、帰途を急ぐかのように。

 あかい夕日の てる坂で
 われと泣くよな ラッパぶし
 みなし児~白秋

なぜか、幼児のぼくが無口な父に手をひかれて、
眺めたイメージがここだったかのように目に浮かぶ。
本当に見た風景は、故郷の田園を走るチンチン電車の風景だったのに。


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JR目白駅

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学習院

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夕方を急ぐ、都電

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コメント

目白には暫く行っていません、昔はなかなかオシャレな町で目白から護国寺に向かう途中日本女子大の隣にファッションデザイナー水野正夫さんのカフェがあり内装は全て白と黒のタイル張り、入り口はガラス張りでテラスがありその頃はまだ見ぬパリのカフェのようだろうと思っていました。

池袋からの学校帰りに車を店の前に止めて軽食を食べたりしました。
目白駅の近くにフランス菓子の『フランセ?』がありクリスマスや誕生日の大きなケーキを予約して
当日はわくわくして車で取りに行きました。

学習院前の目白通りは街灯が裸電球の赤い光でパリの街を彷彿とさせました、今はどうなっているのか分りませんが温かな光が思い出されます。

投稿: ティコティコ | 2011年1月10日 (月) 11時04分

ティコティコさん。
コメントありがとう。
いやぁ。
地理案内、ボクより詳しくて、参考になりました。
じつは、目白は友人のレイコちゃんがヌシのように居座る街なんで、彼女にいろいろ聞いてみたいと思ったんだけど、
さらに、童謡の話になって盛り上がりそうなので、やめて、独りで歩いてみました。
あなたのコメントのヒントで、次はあの電車の橋上から江戸川橋方向に歩いてみます。
ご指摘の水野正夫さんの喫茶を探したり、いいコースを教えてもらえました。
ありがとう。

投稿: ゲンゴロウ | 2011年1月10日 (月) 17時47分

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