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さくらの野辺と、浜の風。

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桜は咲いたけど

さくらは、被災地でも、なにごともなかったかのように今年も咲いている。
さくらは、いつもの場所で、明るく咲いている。
さくらを歌う悲しい唄があるのか、どうか、ぼくにはあまり記憶がない。
しかし、こんなに明るく、さくらが咲いてくれようと災害の悲しみは消えることはない。
この、明るさと美しさが、なんとも複雑な思いをいだかせる。

さまざまなの事 思い出す 桜かな     芭焦

一方、砂浜の広がる浜辺には、悲しい詩や旋律が沢山ある。

青い月夜の浜辺には
親を探して鳴く鳥が
波の国から 生まれでる
ぬれた翼の 銀のいろ

浜千鳥(鹿島鳴秋)

親や、愛娘に先立たれた鳴秋が洩らす痛恨の唄である。
また、加藤まさをの
九十九里浜にヒントを得た、「月の砂漠」をゆく死の旅のような情景は、
かれの失意の明け暮れのなかで生まれたといわれている。

広い砂漠をひとすじに
二人はどこへ行くのでしょう
朧にけぶる月の夜を
対のらくだはとぼとぼと
砂丘を越えて行きました
黙って越えて行きました

なんと絶望に満ち満ちている情景ではないか。
浜辺をモチーフにした多くの詩に、悲しい思いが多いのには考えさせられたものだった。
ぼくらは、あの東日本の無惨な浜辺も忘れてはいけない。
被災者の方々にの、しあわせを取り戻されることを祈り続けなくてはいけない。


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